毎年元日はウィーン・フィルのニューイヤーコンサートを見ている。
今年の指揮はリッカルド・ムーティ。
今回は初めて女性作曲家の曲目が演奏されたことが話題だ。コンスタンツェ・ガイガー(Constanze Geiger)の《フェルディナント・ワルツ》。
あとバレエもいつもと趣が違ったように思う。解説などを全然見ていないので個人の感想だが、ひょっとするとものすごく劇的なことだったのではないかと思った。
ヨハン・シュトラウス2世の《加速度ワルツ》の方は、恋愛風の雰囲気ではあったのだが一体どういう関係性ということになっているのか全くわからない。衣装も不思議。男女三人で踊る場面や男性が男性をリフトする場面が印象的だった。滑稽味があって面白かった。
ヨーゼフ・シュトラウスのワルツ《トランスアクツィオン》の方ではウィーン産業技術博物館の機関車の前で、かなり前衛的な黒い衣装で行われた。踊りは機関車の動きを表していて、そういう人工的な無機物を表した演目は珍しいのではないかと思った。
毎年見てはいるものの、特に詳しいわけではない。よくわからないながらも、やっぱりラデツキー行進曲を聞かないことには一年が始まらないな、などと思っている。儀式のようなものだ。
そういえばMCは林田理沙アナだったが、さすが芸大音楽学部出で造詣が深いということなのか、曲後のコメントにかなり気合が入っていた。せっかく時間と金をかけて学んだわけだし、専門分野が活かせるのは良いことだ。
ゲストは夏木マリで、リッカルド・ムーティの大ファンということで愛溢れるコメントがとても良かった。