今月に入ってから生活に少し変化があったからか、頭の働き方にもちょっと変わったところがあり、「いいことを思いつく」ということが急に増えた。新たな閃きを得るというのもあるが、妥当な決着への道が拓かれたというのがいくつかあった。
そのひとつとして、Dynalistの「よい使い方」を急に思いついたというのがある。
つい先日、ノートツール環境スナップショット(2023/09) の中で以下のように書いた。
「アウトライナーに分類されるアプリケーション」よりも、色々とやれるツールの中にアウトライン機能がある状態が私にとっては良いようだ。
早くも手のひらを返す展開になりそうである。
何が変わったか
さて、変わった点というのはいくつもある。
ファイルとフォルダの構成・粒度を掴んだ
ノート機能の使い方を見出した
タグ機能の使い方を見出した
ブックマークレットでjsonに変換してコピーできるようにした
Chrome拡張でエディタ機能を補完した
それぞれ記事一本分になる気がするので、詳しくは改めて記事にする。今回はちょっとだけ俯瞰を試みることにする。
これらの五つのポイントは、分類すると以下のようになるだろう。
自分に必要なことの発見
- ファイルとフォルダについて
囚われからの解放
- ノート機能について
- タグ機能について
全く新しいアイデア
- ブックマークレットについて
- Chrome拡張について
思い切って言い換えれば、「自分は何が欲しいのか」「自分は何に乗っ取られているのか」「自分にとって何が理想なのか」という三分類と言っても良いだろう。
生活の変化で血流が良くなって*1たまたま(あるいは必然的に)全部同時に考えが進んだので、「アウトライナーのことがわかったのかも」という気分になったが、アウトライナーのことがわかったというよりは、多分「自分をわかる」という流れの中でDynalistに意識を向けていたから「自分とDynalist」という切り口で整理が進んだのではないかと思う。
自分を基準にするということ
自分でアプリケーションを作るとすれば、機能というのは積極的に既存のものをコピーするのでない限りは自分が欲したものしか搭載しないし、自分の癖に沿った形でしか実装しない。技術的に自分の要望を完璧に満たすことができないことはあるにしても、自分の使い方から大きく離れたものをわざわざ作ることはまずない。
しかし誰かが作ってくれたアプリケーションを使うとなれば、自分が欲しいかどうかとは関係なく、一般的に必要とされることが多いらしい機能が、一般的に使いやすいとされるらしい形で実装されたものを使うことになる。そうなると、一般的に有効らしい使い方をとりあえずしてみるということになりがちである。
自分で作るという体験をしたのでこういう対比が可能になっているのだが、自分で作ってみるということをする前は「誰かが作ってくれたアプリケーションを使う」しか選択肢がなかったので、自分が何に陥っているのかもわからなかった。この形のアウトライナーを使うとすれば、ふつうどう使うもので、何が有効とされているのか、それをまずチェックしてみてその中から自分に合うものを選んでいこう、というのが当たり前の流れになる。しかし「その中」になかったらどうするのか。そして自分が欲したものが「その中」のものから大きく離れている時に、すんなり自分に従えるだろうか。
見かける使い方というのが色々ある中で、全く見かけていないものを思いつくのは結構大変なことだ。自分が学習した「○○らしいやり方」にどうしても縛られてしまう。例えばアウトライナーは「アウトライナー」という名前でもう雁字搦めに縛られている人が結構多いと思う。例えばタグ機能は、他のツールとも共通する「タグらしさ」から離れがたい。
で、きっと色々な条件が重なってのことだろうが、ふとそういった「印象」や「既知のこと」が自分から離れていく感じがして、そして今Dynalistを見て「普通に便利じゃん!」と思ったりしている。アウトライナーの基本機能についてはDynalistに限らずずっと使っていることで特に認識は変わっていないが、そこにプラスアルファで追加されている諸機能への感じ方が変わった。(よってアウトライナーというよりDynalistの話になるのだが、Dynalistだけでなく広く搭載されているものでもあるので、「アウトライナー(Dynalist)と仲良くなった」という曖昧なタイトルにしている。)
事実としてDynalistの機能やHTML構造はどうなっていて、それをどう活用できるのか。そのことにフォーカスして考えるようになった。なんでそう切り替わったのかというのはよくわからないので「血流が良くなったんですよ」としか言えないのだが、ともかくそんな感じなので、それぞれのポイントについて追々ちょっと記事にしていきたいと思う。