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動じないために。

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Zettelkasten

Niklas Luhmannの情報管理術。
「Zettel」が「カード」、「Kasten」が「箱」を表すドイツ語。
「Zettelkasten」は英語では「slip box」または「card index」となる。(Zettelkasten – PKM Zettelkastenより)

カードの種類
Types of Notes – PKM Zettelkasten ※括弧内はのらてつの解釈

  1. Fleeting notes(一日を通して作成される一時的なメモ)
  2. Literature notes(仕入れた情報を自分の言葉でまとめたノート)
  3. Permanent notes(アイデアを書き、リンクしていくノート)
  4. Index or Structure notes(ノートを目的に沿って構造化し、文脈を作るノート)

『TAKE NOTES!』での表現(Amazon) ※順番は上のものに合わせて変更

  1. 走り書きのメモ
  2. 文献メモ
  3. 永久保存版のメモ
  4. 索引のメモ
    (5. プロジェクトのメモ)

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「Zettelkasten」タグの記事一覧

2021/02/25

【Obsidian】Zettelkastenのテンプレートはこう使っています

ObsidianにはZettelkasten(ツェッテルカステン)というカード式メモ術を実践するための機能がついています。


設定>コアプラグイン>Zettelkastenプレフィクサーをonにすることで有効になります。onにしても他の設定に影響が及ぶわけではないので(それ以降全部Zettelkastenに則らなければならないみたいなことにはならない)、気軽に有効化して大丈夫です。

Zettelkastenとは何か、ということについては、軽率に一言で言い表してよいものではないのですが、目立つ特徴としては「ノートではなくカードを用いる」「カードにはそれぞれ固有のIDを持たせる」「カードをリンクさせることで知識やアイデアを膨らませる」といったことがあります。梅棹忠夫氏の著書『知的生産の技術』を読んだ方は京大式カード術のことを思い出していただければ足がかりになるかと思います。
理解の入り口として是非次の記事をご参照ください。

Obsidianは、自動的にIDを付与することも、ファイル同士にリンクを貼ることも極めて簡便にできるので、Zettelkastenの思想と非常に相性が良いわけですね。これを紙のカードを用いてアナログで管理するのは、如何にこの手法が合理的で優れているにせよ、今の時代からすれば途方もない苦労があったのではないかと気が遠くなる思いになります。私たちは幸いにもデジタルでちゃちゃっとできるので、ありがたく恩恵に与ることにしましょう。

さて、Zettelkastenを取り込んでメモを作るにしても、それぞれが自分なりに模索していくものであって「絶対こうしなければならない」と強く言えるものはないと思うのですが、ひとつの例として私がどうしているかを書いておきたいと思います。(なぜなら、私が人の「私は具体的にこうしています!」を見るのが好きだからです。)
Zettelkastenプレフィクサーをonにすると、ファイルを作るたびに予め自動的に書き込まれるテンプレートを用意することができるのですが、私は以下のように設定しています。

---  
ID: {{date:YYYYMMDDHHmm}}  
date: {{date:YYYY-MM-DD HH:mm}}  
aliases: []  
tags: [{{date:YYYY/MM/DD}},]  
---  
#  

「---」で挟まれた部分はメタデータを書く領域で、「フロントマター」と呼ばれます。
なおファイルタイトル(Zettel ID)のデフォルトは「YYYYMMDD_HHmm」にしていますが、内容が充実してタイトルを付けられる状態になったら内容に沿って書き換えます。そのため、ユニークIDとして念の為フロントマターにID欄を設けています。(紙と違ってクリックひとつで飛べるリンクを貼れるObsidianの仕様上、今の所ユニークIDを必要としたことはありませんが、重複がないIDが備わっていることはZettelkastenに則ったメモを作る上で安心感があります。)
IDとdateは実質的に同じ情報が書き込まれますが、昔のメモなどをObsidianに転記した際には、dateをその当時の日付に書き換えて「いつのメモか」ということをファイルの作成日時と関係なくメタデータとして記録できるようにしています。むしろそのためにdate欄を設けています。一方IDは「重複しない」ということのためにあるので、過去のメモの転記でも現在日時で自動的に書き込まれたIDそのままにしています。
そしてタグにも年月日を記録します。半角スラッシュで区切っているので、自動的にネストされたタグになります。つまり、「2021」でも「2021/02」でも「2021/02/25」でも抽出できる形になっています。
更にこの年月日タグは、このノートを後から編集した時にその時点の年月日を付け加えて増やしていきます。翌日や翌週程度のごく近い期間の場合はいちいち加えることはしませんが、何週間何ヶ月何年と経って再び着目したという場合には、何度も取り組んでいるというログを残すために記録していきます。長期的に継続している場合には月単位のタグを加えます。
過去のメモの転記の場合は、その当時の年月日を加えます。このとき、自動的に書き込まれた現在の年月日を残すか消すかは、そのメモに今手を加えるか否かで決めています。
aliasesはファイルに別名を付けられるというObsidianの機能で、例えば「内閣総理大臣」というファイルに、

---  
aliases: [総理大臣,総理,首相,Prime minister]  
---  

というふうに書き込むと、「総理大臣」「総理」「首相」「Prime minister」も「内閣総理大臣」というファイルに関連付けられます。ダブルブラケットやクイックスイッチャー(Ctrl/Cmd+O)でファイルを呼び出すときにもこの別名で探してリンクを貼ることができますし、他のファイルでバラバラの表記で言及されているものも全部バックリンクタブに表示されます。便利ですね。使う頻度そのものはそれほど多くありませんが、付けたいときに付けられるように予め欄を作っています。
最後の行に「#」がついていますが、これは内容についてのタグをすぐ書き込めるように打ってあるものです。フロントマターのtagsに書いたタグはファイル全体にタグ付けをするものですが、タグ検索をしたときにはそのタグの行は検索結果に表示されません。本文中にハッシュタグを使って付与したタグについては検索結果にその行全体が表示されます。そのことが使用感に差異を生じるので使い分けています。このことについては改めて記事を書くかもしれません。

テンプレートについては以上です。あとは自由に書いて、自由に育てていくことになります。
なお、集中的に考えを深めたいときは敢えてタイトルを付け直さずにZettel IDで設定したIDそのままにしておき、「このファイルはまだ考える必要がありますよ」ということを自分に知らせるようにしています。「これ何だっけ」という引っ掛かりをわざと作って自分にファイルを開かせる形です。そんなことをしなくても普通にアクティブに考えていられる場合はそれが望ましいと思いますが、私は日本語として読めるものはつい「わかった気になる」「済んだもののような気がする」ということになりがちなので、「これ何だっけ」の力に頼っています。🖋

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