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動じないために。

タグの定義・詳細

SoulLinkMap

付箋×アウトライナー×ネットワークなWindows用汎用ソフトウェア。

個別に見た目を変えられる付箋風ビューがメイン

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マルチウインドウ
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階層構造の俯瞰
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各項目は親を複数持てる(左側に連なっているのが親、右側が子)
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リンク(Soul)関係の俯瞰(階層構造とは別)
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カード作成ボタンはここ
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ほかにも色々な機能がある

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「SoulLinkMap」タグの記事一覧

2025/03/23

Capacitiesのマイオブジェクト定点観測(2025/03) 生活に関わるもの以外のオブジェクトの除去

 Capacitiesに自分で定義しているオブジェクトタイプの話。今回は去年12月Capacitiesのマイオブジェクト定点観測(2024/12)までの定義から変更した点について書きます。

2024/12/23

目次と索引とオブジェクト

 こちらの記事を読みました。

 本をイメージすると目次と索引の違いは明らかなのに、デジタルツールのリンクの仕方で考えるとびっくりするほど曖昧な感じがします。曖昧であることにこの記事を読んで気がつきました。


 目次の役目を果たすものについてのこの一文に膝を打ちました。

たとえばそれはEvernoteで言えばノートブック(or スタック)であり、Obsidianで言えばvaultの中にあるフォルダです。すべての情報は、必ずこの中に入っているのですから、網羅的と呼んで差し支えないでしょう。
 言われてみれば半ば当たり前の話です。しかし「これは実質目次だよね」という意識を持ったことがなかったので、確かにそうだという感動がありました。
 ネットワーク型の情報管理が流行る中、階層構造での管理は欠点が目立ってどこに行っても批判されているような状態ですが、しかし完全に階層構造をなくすことに私は不安感がありました。それはつまり、「目次がない」あるいは「地図がない」という心許なさだったのでしょう。

 目次の役割は「順番と網羅性」、索引の役割は「重要な情報へのアクセス」。その根本的な違いゆえに、ひとつのやり方で両方を兼ねようとするとうまくいかない。その通りだなと思います。

本に目次と索引があるように、デジタルノートでもその二つは別にあっていいのです(なんなら目次はなくても構いません。Cosenseはそうなっています)
 リンク、タグ、フォルダ……そういった情報の結びつけの手段はそれぞれどういう意味を持ち、自分がそれぞれにどういう役目を持たせたいのか。そのことを考える上で、目次と索引という二つのイメージは大きな手がかりになるように思います。

 記事が言わんとしていることからは離れますが、多分、「目次はなくても構いません」と思える人と、そう思えない人がこの世に存在しているように思います。私は思えない側の人間です。
 ゆえに、目次となりうるものがない、そして自分で作りにくいツールとは相性が悪いのでしょう。自分が扱いたい情報の中でも「これは目次は要らない」と積極的に思える種の情報しかそういったツールでは納得できないということになります。そういう情報も一定量ありますが、全体からすると一部に過ぎません。(あくまで個人の感覚の問題です。)
 で、更に混乱を招くことになるのが「分類」と「目次」の境界の曖昧さです。こうして適切な言葉を与えて並べれば明らかに異なるものですが、「なんかこう、括って並べたいんだよ」みたいな気分でフォルダ分けをしたりするとこの境界はあやふやになります。「分類」は明らかに「索引」とは異なりますが、しかし「順番と網羅性」が必須とは言い切れないことから「目次」とも違うものです。「目次」に近い「分類」も、然程近くない「分類」もあり得るでしょう。

 さて、ここで最近私が重用しているCapacitiesについて考えてみます。
 Capacitiesでは全ての情報がいずれかのひとつのオブジェクトタイプに属します。そのオブジェクトタイプは縦に一列に並びます。各オブジェクトタイプには更にコレクションという括りがあり、これもオブジェクトタイプの下位に順番に並びます。その状態について「目次」という言葉は想像しませんが、しかし「順番と網羅性」が示されているわけなので、倉下さんの言う「目次」の役割はこのオブジェクトタイプのリストが担っていることになります。
 そしてオブジェクトタイプのリストの上にはピン留め欄があります。これはつまり特定の情報にピンポイントにアクセスするもので、「索引」の役割を果たしています。本の巻末のように大量に並べると使いづらいかもしれませんが、性質としては「索引」に類するものということになるでしょう。また、Capacitiesではタグやコレクションをピン留めすることもできるので、本の索引が一つの項目について複数の参照先を表示するのと同じような機能を持つこともできます。
 ピン留めだけでなく、特定のページにリンクを貼って並べることでも「索引」を作ることはもちろん可能です。実際にそのようにしているページもあります。

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 このようにCapacitiesは自然と「目次」と「索引」をそれぞれ扱えるようになっているわけですが、それで万事解決というわけではありません。というのも、「目次」として並べたい括りというのは「オブジェクト」とは限らないからです。よって、オブジェクト的ではない情報で、かつ「目次」にする必要のあるものは別の適切なツールが必要ということになります。
 そこで私は先日紹介したSoulLinkMapに行き着いたということになるわけですがSoulLinkMapとの出合い、CapacitiesにしろSoulLinkMapにしろ、未だ嘗てない納得感があるその背景にはこの「目次」と「索引」の必要性およびそれぞれの使い分けの問題があったのだなということに、この記事を読んだことで気がつくことができました。
 

2024/12/15

SoulLinkMapとの出合い

 SoulLinkMapというアプリケーションに最近出合った。フリーウェアと言えばのVectorからダウンロードできる。Windows用。


 マインドマップや付箋的なアイデアプロセッサ系のアプリケーションを探していて、過去に公開されたフリーウェアの中に何かヒントはないだろうかと探していて見つけたもの。
 最終更新は2011年でありUIには今風ではないところが色々あるが、しかし当時としてはかなり気が利いたものになっていて、最新の洗練されたUIに慣れた身でも「今となってはとても使えない」という感じではない。
 アプリケーションの代表的な特徴をいくつか挙げると以下のような感じ。

  • 自由配置できるカード型
  • 各カードはID(=タイトル)とメッセージ(=本文)からなり、IDは省略可
  • 各カードはマンダラート風にズームしていける(=ダイブ)
  • 各カードはリンクでき、リンクの意味を記述できる
  • 各カードは複数の場所に配置できる
  • 各カードは「タグ」「属性」「ブックマーク」を設定可能で、書式もカード単位で自由に変えられる
  • 各カードの階層構造を俯瞰できる
  • 各カードのリンク関係を俯瞰できる
  • 全体はツリー形式でも俯瞰できる(ただしツリービューで操作はできない)
スクリーンショット(クリック/タップで開きます) ※内容は開発者によるチュートリアルより。 ![100%](https://gyazo.com/f8af39c30aa54d0dd4cbf074972b3c73/raw)  書式を個別に細かく設定できるため色々な見た目になっているが、それぞれの枠と枠のすぐ上の文字列(=ID)を合わせた部分が個別のカードになっている。枠のサイズも自由に変更でき、例えば「チュートリアル1 図形の作り方」の枠の中というのは、単に枠のサイズを大きくしたその前面に他のカードを置いてあるだけで、枠の中身とはデータ上の親子関係はない。枠の工夫により階層を深くしなくても括りを可視化できる。  なお、「ルーペ」と「全体像」というウインドウがあり(画像では画面右寄り)、ビューの拡大率を上げても下げても常に詳細と全貌を同時に確認できるようになっている。 ![100%](https://gyazo.com/23442217540a9e34422e89675594878b/raw)  更にウインドウを複数開くことができるので、色々なことを同時にやっても行き来に煩わされずに済む。 ![100%](https://gyazo.com/d927cbaa596ddd500d01efc81d5732b4/raw)  階層構造を俯瞰するビュー(Body 俯瞰図)を使えば、あるカードから見た先祖と子孫を全て把握できる。また「ツリー」ウインドウを表示すればいわゆるアウトラインで確認することもできる(画面右端)。アウトライン操作はできないのでアウトライナーと同じ感覚では使えないが、アウトライナーと同種の構造はこのアプリケーションも備えていると言える。  ちなみに、カードは複数の場所に配置できる=親を複数持てるので、その場合は左側にも分岐が表示される。 ![100%](https://gyazo.com/a3ea833948e7344de3c0511332df1fc6/raw)  この場合「哲学」というカードは「学問」「ソフィーの世界」「ワード集」の三箇所に配置されており、また「哲学」の中に「自然哲学」など右側に伸びた先のカードが配置されているということになる。 ![100%](https://gyazo.com/4ad6cc53e21b47f6d0c9eb9c1e1d84e2/raw)  リンク関係を俯瞰するビューはこうなっている(Soul 俯瞰図)。Body 俯瞰図と似た見た目だが、こちらは階層構造ではなくカード間のリンク情報である。リンク関係は「協調(青)」「対立(赤)」「その他(黒)」の三種類を選択でき、関係の強さも五段階で設定できる。またリンクの意味をテキストでメモすることも可能。なお通常ビューでも「どのカードとリンクしているか」は常時表示されている。  ところで、アプリケーションを起動するといきなり「カードを作るにはどうしたら?」という壁にぶつかるのだが、カード作成はここである。 ![75%](https://gyazo.com/3985e2d4da718e13f45b351ee347bcf6/raw)  なお各種コマンドのショートカットは一部を除いて好きなように変更できる。 ---
 一言で言うと、ネットワーク型2Dアウトラインプロセッサといった趣である。  データの構造としては無限の階層型なのでアウトライナーと同じで、通常ビューは付箋ツール風であるものの、階層全体を把握するためのビューもあるのでアウトライナーと同じ役割を持たせることも可能だ。カードのデータは作成順で固定されるため俯瞰ビューでの順番の入れ替えはできないが(その点は気になる人もいるかもしれない)、通常ビューでのカードの配置によって順番その他の意味づけができる。普段は通常ビューで見ているのでデータ上の順序が入れ替え不可であることは個人的には気にならない。  あまりにも応用可能性が広いのでチュートリアルのファイルを触ってもそれだけでは一体何をどうすればいいのかよくわからなかったりするのだが、私の中にあった「こういう見た目でこういう構造のツールがあったらいいのに!」という要求にほぼそのまま応えてくれるアプリケーションであることに気がついてからは、それまで辺りを覆っていた霧がすっかり晴れたような感じで自由に使えている。  できることが多すぎて使える機能を全部活用しようと思うと混乱は免れないので、実際に使用する場合は「使いこなしたい欲」を抑えつつシンプルにただカードをぽんぽん置いていくことからスタートした方が良いだろう。公式サイトのプレゼンテーションでもそのような使い方が書かれている。

 このアプリケーションを何に使っているかというと、基本的には自他の「考え」の記録と編集である。自分が思いついたこと、本で読んだこと、SNSやブログで見かけたこと、等々。特に読書メモとして威力を発揮している。ひとつのカードが複数のカードの下位に存在できるので、本のカードの子孫に置いてある引用カードを、例えば読書術について考えているカードの下位にも置いたりできる。トピックごとにあちこちからカードを集めて並べることが容易なのである。
 私はまだ実践していないが、いわゆる「勉強」のためのツールとしても優秀だと思う。チュートリアルにも哲学の勉強の例が含まれているし、開発者の動機としても勉強の要素が大きいようだ。
 私個人の感覚で言うと、Capacitiesに向かないものイコールSoulLinkMapに向いているもの、という感じで、時代を超えて相互に凹凸がカチッと嵌まるものに思えて一人で感動している。「あれ」と指させるもの(=オブジェクト)はCapacities、どうにか言葉で表現するしかないものはSoulLinkMapで扱えばいい。

 私は個人的な特性として平面のイメージを欲しているので、アウトライナーだけでは不自由さがあるのだが、別に平面を必要としない人はアウトライナーで間に合うだろう。「アウトライナーが全てを自由にしてくれた」と感じる人の感覚を、私は「平面配置を兼ね備えた階層構造」によってやっと得たのだと思う。(ちなみに明らかに平面である必要がないもの、例えば文章を練るとかリストを作るとかいう時には私も普通にアウトライナーを使っている。)
 あと完全にローカルでやれるということが良い。データのファイル形式はxml。クラウド型のWebアプリは大概スマートフォンでも利用できて便利だが、インターネットが必須であることや直接データを取り出しにくいことはリスクにもなる。サーバーの不具合で作業が強制停止させられたりするとストレスが大きい。

 2024年の今だからこのアプリケーションの素晴らしさがわかるのだが、公開された当時では発想が先進的すぎて時代が全く追いついていなかったのではないかと思う。素晴らしいソフトです。

2024/12/13

Capacitiesのマイオブジェクト定点観測(2024/12)

 Capacitiesに自分で定義しているオブジェクトタイプの話。今回は前回Capacitiesのマイオブジェクト⑥ セルフマネジメント系までの定義から変更した点について書きます。

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