表現者は精神の第一次産業従事者
昨年7月に放送していたらしいNHK「最後の講義」のヤマザキマリさんの回を見た。
そこでヤマザキマリさんが「表現者は精神の第一次産業従事者」と述べていた。
その通りだなあと納得した。最初の資源を見出し形作り提示する仕事。表現者がいなければ批評者も存在し得ないし表現を元にした商品も生まれない。
動じないために。
昨年7月に放送していたらしいNHK「最後の講義」のヤマザキマリさんの回を見た。
そこでヤマザキマリさんが「表現者は精神の第一次産業従事者」と述べていた。
その通りだなあと納得した。最初の資源を見出し形作り提示する仕事。表現者がいなければ批評者も存在し得ないし表現を元にした商品も生まれない。
毎年元日はウィーン・フィルのニューイヤーコンサートを見ている。
今年の指揮はリッカルド・ムーティ。
今回は初めて女性作曲家の曲目が演奏されたことが話題だ。コンスタンツェ・ガイガー(Constanze Geiger)の《フェルディナント・ワルツ》。
あとバレエもいつもと趣が違ったように思う。解説などを全然見ていないので個人の感想だが、ひょっとするとものすごく劇的なことだったのではないかと思った。
ヨハン・シュトラウス2世の《加速度ワルツ》の方は、恋愛風の雰囲気ではあったのだが一体どういう関係性ということになっているのか全くわからない。衣装も不思議。男女三人で踊る場面や男性が男性をリフトする場面が印象的だった。滑稽味があって面白かった。
ヨーゼフ・シュトラウスのワルツ《トランスアクツィオン》の方ではウィーン産業技術博物館の機関車の前で、かなり前衛的な黒い衣装で行われた。踊りは機関車の動きを表していて、そういう人工的な無機物を表した演目は珍しいのではないかと思った。
毎年見てはいるものの、特に詳しいわけではない。よくわからないながらも、やっぱりラデツキー行進曲を聞かないことには一年が始まらないな、などと思っている。儀式のようなものだ。
そういえばMCは林田理沙アナだったが、さすが芸大音楽学部出で造詣が深いということなのか、曲後のコメントにかなり気合が入っていた。せっかく時間と金をかけて学んだわけだし、専門分野が活かせるのは良いことだ。
ゲストは夏木マリで、リッカルド・ムーティの大ファンということで愛溢れるコメントがとても良かった。
大晦日はいつもならEテレで第九とクラシック名演奏を見て過ごすけれど、今年はスーパーマリオブラザーズの映画の地上波放送があったので21時まではそちらを見た。第九はちょうど合唱から見られた。
かなりの評判だったのを知っていたのであまり不安なく見始められた。冒頭はちょっとしんどい流れだったけど、まあ物語を作るとなればこうならざるを得ないんだろう。上手くいっていない人生が物語の中で輝かしいものになっていく、というのは定番中の定番だ。
異世界にワープしてからはずっと面白かった。ピーチ姫が強くて良かったし、クッパがそういうところを好いているというのも良い。ピアノで弾き語りし始めたのには笑った。クッパの所業は普通に酷いんだけどね!
ドンキーコングやマリオカートがストーリーの中に自然に組み込まれていたのには感心した。
マリオシリーズは64時代までしかやっていないからその後にできた設定がどこにどのくらい反映されていたのかはわからなかったけれど、昔やったきりの人間にも楽しめた。愉快な大晦日を過ごせて良かった。
MCは膳場貴子、中田敦彦、井上貴博TBSアナウンサー。
一部だけだが見ていた。普通に暮らしていたら察しとることは難しいことが数多く語られていた。ここで軽率に要約するわけにはいかないような相当に踏み込んだことが多々あって、いや知らなかったな、と思うこと頻りだった。
中田敦彦の抜擢とその風貌にちょっと驚いた。個人的に彼をどう思うかは置いておくとして、YouTubeを主戦場とする有名人をテレビの報道番組に繋げることは今の時代には意義深いことに思えた。
ギョギョッとサカナ★スターで「ケムシカジカ」という魚のことをやっていた。
この魚、何から何まで奇天烈でびっくり。
アンコウのような皮弁でもじゃもじゃ
更にヒドロチュウがもさもさくっつく
歯が三列あり、飲み込み方がベルトコンベア風
魚なのに交尾する(雌の生殖器に雄が精子をかける)
魚なのに卵の孵化に三~四ヶ月かかる
イガイやフジツボの隙間に埋め込むように産卵する
見てから時間が経った状態で書いているのでいくらか忘れてしまった気がするが、とにかくヘンテコだ。
変かどうかというのはあくまで人間にとって馴染みがある姿・在り方と違うかどうかに過ぎないので勝手に変とか言うのも失礼な話だけど、どこをとってもいわゆるお魚像からは離れていて生態が紹介される度に「ええっ」と仰け反ってしまった。
個人的に、人間が勝手に「へんないきもの」「ざんねんないきもの」と呼んでいる種のいきものが好きなので、こういうのを見るとHPが回復する感じがある。変じゃないいきものも好きだよ(人間を除く)。
Twitter(X)のアカウントに「こういうニュースだけ見ていたいbot」というのがある。フォロワーは14万人超なので知っている人は多いかもしれない。
文字通り「こういうニュースだけ見ていたい」と思うような微笑ましいニュースを流してくれる。動物の話がやや多め。
最近も凄惨な事件のニュースが連日続き気が滅入る。こういうアカウントがあるとちょっとは心が休まるしありがたい。
中の人のお話によるとAPI使用料の値上げにより存続がピンチとのこと。
アホみたいな値上げによって、こういう地味ながら人々の支えになってきたようなサービスからなくなっていってしまう。そしてイカレたインプレゾンビが跋扈する。Xは愚か。
テレビで「クリスマスって何の日か知ってますか?」と問われて答えられないでいる光景というのを最近複数回見た。「キリスト」の四文字すら出てこない。聡明なイメージの人がわかってなかったりして結構びっくりした。
「キリストの○○の日」の○○が何なのかが曖昧、とかならわかるが、全然それ以前の状態で毎年こう浮かれている日本人ってなんなのだろう。ケーキとチキンを食べる日、子どもがプレゼントをもらう日、イルミネーションがすごい日、なぜか恋人たちが睦み合う日。せめて「本当はこういう日なんだよね」という建前くらいはあった方がいいと思う。クリスチャンになる必要はないにしても、ちょっとは敬意を払ったらどうか。
去年のクリスマスに書いたもの→ケーキを食べる日
サイエンスZEROで生殖の研究のことをやっていた。
まずミジンコの話。基本はメスが単為生殖でクローンを生んで爆発的に増えていき、そして特定の時期だけオスを生んで有性生殖をする。これだけだとアブラムシと同じだなという感じでそんなに驚きはなかったのだが、有性生殖をした時の卵の変化に仰天した。
クローン卵はいかにも卵という感じの真ん丸の小さい球が集まった状態なのだが、有性生殖の際はアサガオなんかの種のように半月っぽい形の頑丈なひとつの塊になる。そしてその中に卵が二つ入っているとのこと。これは冬の寒さに対して耐性を持つためらしい。ちょっと想像したこともない変化で、そんなことがあるのかと思った。
次にヤリイカの話。オスは個体によって精子の大きさが違い、大きなオスは小さな精子、小さなオスは大きな精子を作るということがわかったという。これは、大きなオスは競争に勝って直接メスに精子を届けられる一方で、小さなオスはメスの脚の付根に精子をくっつけるまではできるものの後は精子の遊泳能力で放卵された卵子に辿り着かせるしかないからとか。精子としての能力が維持される時間の長さもそれぞれで全く違っている。
そのようにすれば生き残れるというのはわかるが、実際にそういう戦略を取るように変化するというのはなんだか信じがたい気持ちになる。すごい話だ。
最後にマウスの研究の話。オスのiPS細胞からメスの卵子を作り出し、両親がオスのマウスを作り出したとのこと。X染色体二本の生殖細胞を作る必要があるわけだが、細胞の培養をしていると分裂時に稀に染色体が一方に偏ってしまうエラーが生じ、その現象を二段階で利用する。XYからYが抜けたXOを作るのが一段階目、そしてXOからXが二重になったXXを作るのが二段階目。これでオス由来の卵子ができ、その卵子から誕生したマウスは今のところ通常と様子は変わらないようだ。
メスから精子を作る研究も行われ、もしも可能になったら例えばメス2頭を残すのみとなっているキタシロサイのような動物の種の保存に役立てられないかという話だ。
正直なんだか恐ろしい話だが、くれぐれも倫理を踏み越えたことが行われないようにしてほしい。人間である以上全ての人間が大人しく守っていられるとは思えないが。
この間の日曜日にたまたま見た。舞台はウズベキスタンの都市サマルカンド。
この中でティッラ・カーリー神学校の礼拝堂が紹介されていた。「ティッラ・カーリー」は「金で覆われた」という意味とのことだが、その名の通り金色に輝いている。その輝きは中尊寺金色堂的な金ピカではなく、なんだか非常に複雑な色味をしている。
写真だと単に青と金の二色だなという感じだけれど、高精細の映像で見ると金の部分に青が反射しているということなのかなんとも幻想的なグラデーションになっている。現地に行って自分の目で見れば一層格別だろうと想像できる。
また、この礼拝堂の天井を見上げると一見モスクらしくドーム状になっているように見えるのだが、実は平面らしい。描き方によってドームかのように錯覚させているそうだが、そう言われて見ても平面だとは思えない。
18日のグッド!モーニング(テレビ朝日)の「Good!いちおし」のコーナーでGOVOCE(ゴボーチェ)なるものを紹介していた。
なんとカカオをゴボウで代替したチョコレート。ゴボウ!?
作ったのはごぼう茶のメーカーで、焙煎したゴボウの香り成分の構成がカカオとかなり似ていることに気がついて代替チョコレートを開発することになったらしい。
チョコレート好きのアナウンサーが食べても違和感が全く無かったようで、カカオ危機から業界を救う画期的な一手になるのかもしれない。他の国でも他の材料で開発しているようだが、いつかはカカオじゃないのが当たり前になるのかも。
そうなったとして、カカオ生産地が一体どうなってしまうのかわからないが。
グッド!モーニングの「Good!いちおし」コーナーは美術や産業に関する面白い内容が多く、またコメンテーター制を撤廃していることにより要らんノイズも入らず俗っぽさがないので安心して見ていられる。時間は7:45からだったかな。