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動じないために。

タグの定義・詳細

日誌ノート・構造ノート・結論ノート・覚書ノート

のらてつがObsidianなどでカード型の情報管理をする際に作るもの。
(として考えたが、ずっとやり続けているわけではない。何ヶ月かは続けていた。重さの問題でObsidian自体を使わなくなり、他のツールではUIの都合上やりにくくなってしまった。)

[自分の問題意識]にフォーカスして考えた区分。あくまで「自分の」、そして「問題意識」を土台にしている。

  1. 日誌ノート(とりあえず書く場)
  • =デイリーノート
  1. 構造ノート(問題意識に基づいて文脈を作る場)
  • 「私が~なるには」「世の中が~なるには」
  1. 結論ノート(ある問題に対しての解答を模索する場)
  • 「私は~するのがよい」「世の中は~であるのがよい」
  1. 覚書ノート(問題意識の伴わない情報を置く場)
  • 記録、定点観測、仕入れた情報、格言類、感想類

Zettelkastenのイメージを経て考えたものだが忠実なわけではない。大まかには以下の対応になっている。

  • Fleeting notes →日誌ノート
  • Literature notes →覚書ノート
  • Permanent notes →結論ノート
  • Index or Structure notes →構造ノート

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「日誌ノート・構造ノート・結論ノート・覚書ノート」タグの記事一覧

2021/03/10

【Obsidian】ノートの三分類―構造・結論・覚書②実践編

前回、Obsidianにノートを作るときは三種類(+一種類)に分類していますというお話をしました。


0. 日誌ノート(とりあえず書く場)

  1. 構造ノート(問題意識に基づいて文脈を作る場)
  2. 結論ノート(ある問題に対しての解答を模索する場)
  3. 覚書ノート(問題意識の伴わない情報を置く場)

今回は、これらを実際どのような形態で分類して活用しているかを記していきたいと思います。
まず原則として、分類はタグによって行い、フォルダ分けは明確に必要を感じた時のみ実行することにしています。(理由は最後に書きます。)

0. 日誌ノート

Obsidianの「デイリーノート」の機能で作られるページのことです。デイリーノート専用のフォルダを設定することができるので、今のところ月ごとに日誌ノート用フォルダを作って管理しています。
日誌ノートに限っては専用のタグは作っていません。前々回の記事に書いたように年月日タグ(YYYY/MM/DD)だけを設定しています。

1. 構造ノート

構造ノートは、自分の問題意識に基づいて複数のノートを構造化し、文脈を与えるためのノートと説明しました。
前回の繰り返しになりますが、例えば「情報管理の基地としてObsidianを活用するには」というような「○○するには」の形で表されるものです。主語は自分自身だけでなく、例えば「世界の人々が寛容になるためには」といったものも含まれます。
構造ノートの分類に使用しているタグは以下の通りです。

  • #01構造/構築済
  • #01構造/構築中

構造ノートについては、「文脈が出来上がっている」「まだ模索中」の二つの状態で分けています。自分の考えの方向性がほぼ明確になれば「構築済」タグをつけることになります。つまりその問題意識について「持論が生まれた」ということを表します。
ただしそれは「完成」を意味しているわけではなく、その後も手は加え続けます。ひとまず「構築済」のタグをつけられる形になることを目指して「構築中」のノートに繰り返しアクセスし、自分の考えを固めていくことになります。

2. 結論ノート

結論ノートは、「結論を出すことを目指すもののノート」であり、或る仮説やアイデアに対して、それが正しいのかを検証したり、どんな手法があるかを考えたり、実現するための道のりを検討したりする場です。
結論ノートの分類に使用しているタグは以下の通りです。

  • #02結論/自分がすること
  • #02結論/世界の在り方

結論というものは、最終的には「私は~するのがよい」「世の中は~であるのがよい」の二つの方向性に集約されると考えています。つまり、「私がすること」と、「私は関われない領域で、他の誰かにしてほしいこと」の二つです。そのどちらかの結論が出ることを目指して考えるものが結論ノートということになります。(事実の分析の類は次の覚書ノートに含めています。)
自分以外の人に関わることでも、自分がアクションを起こすものならば「私がすること」です。例えば「○○はAさんに依頼する」というノートがあったとすれば、〇〇をやるのはAさんですが、Aさんに対してアクションを起こすのは私です。「世界の在り方」タグがつくのは、タグの名前通りもっと一般的で抽象的な思索のノートです。
例えば、「ツールのノウハウはnoteに投稿する」というノートには「自分がすること」タグが設定されます。ノートの中身は、他の場との比較検討や具体的な工程の模索などです。
一方、「××を守る法が整備されるべきである」というノートには「世界の在り方」タグが設定されます。ノートの中身は、現状の分析と自分の思い、理想や展望などが書き連ねられることになります。
「世界の在り方」タグがついたノートは、こうなってほしいという願いがありながら現時点で自分が具体的にアクションを起こすことはできないものですが、自分の立場や環境が変わったときにアクションに繋げられる可能性があります。時々タグを見返して、自分が具体的な行動を起こす機会を常に探せるように潜在意識を刺激することが、このタグの存在理由です。

3. 覚書ノート

覚書ノートは、「○○するには」とか「△△したい」といったベクトルを持たない情報全般です。
覚書ノートの分類に使用しているタグは主に以下の通りです。

  • #03覚書/Log
  • #03覚書/Record
  • #03覚書/Reference
  • #03覚書/Maxim
  • #03覚書/Impression

「Log」は単発の記録全般です。読んだWeb記事のURLのリストからその日見た夢の記録まで様々です(適宜下位タグを作ります)。日誌ノートの覚書欄【Obsidian】デイリーノートの作成と活用参照)に数行書いて済む場合はわざわざ別にページを作りはしませんが、内容にボリュームがある時は日誌ノートから切り出すような形でページを作成し、このタグをつけます。
「Record」は議事録・定点観測・レビューの類です。進行している事物について、その時点の様子を記録したものというイメージです。
「Reference」はよそから仕入れた情報の類です。下位に「Book」「テレビ・ラジオ」「Web記事」などのタグを作っています。
「Maxim」は格言・名言の類です。論語や名言集の一文から、著名人の言葉、小説や漫画の台詞、RTで見かけたツイートなど、自分に響いた言葉を何でも集めます。自分で生み出した格言も含まれます(下位に「Mine」タグをつけます)
「Impression」は結論のない感想の類です。なんとなくこう感じたとか、自分はこういう癖がある気がするとか、それ以上具体的に行動や思索に繋がるわけではないけれど書き留めておきたいこと全般にこのタグをつけています。
今のところはこの五種類に振り分けて整理がついています。

タグを使う理由

フォルダではなくタグを使って管理するのにはいくつか理由があります。
まずObsidianのタグは階層を作れるということです(途中で実装された機能のようですが、素晴らしいアップデートだと思います)
親タグを選択すれば子タグも全部抽出できるのが非常に便利です。ワンクリックでできるというのがポイントです。
次に、ページを複数の分類に所属させることができる点です。今のところおおよそMECEではありますが、内容によっては構造と結論と覚書が必ずしも絶対きっぱり分類できるわけではないことがあります。
更に、途中で性質が変化していくこともあります。結論ノートとして作り始めたけれど、問題意識の規模が大きくなってきてリンクが増え、構造ノートとして整理し直したり。一度結論を出したけれど、前提条件の変化などで結論が根本的に大きく変わってしまったために、「条件が変わる前のログ」として覚書の「Record」に入れることにしたり。その間の曖昧な状態のものは両方のタグをつけて様子を見たり。
また、一緒に表示されてほしいという理由でノート自体の性質とは異なるカテゴリのタグをつけることもできます。
そして何より、操作が素早く出来ることです。「#」の後に文字を打てばサジェストが表示され、「#01」と打っただけで「#01構造」「#01構造/構築済」「#01構造/構築中」が候補に並びますし、「#m」と打っただけで「#03覚書/Maxim」をすぐ選択できます。これは非常に効率的で、またそれ以上に楽しいです。分類が「しなければならないもの」ではなく「やると楽しいもの」になるのです。

まとめ

タグペインに並んだ状態はこうなります。

画像

実際には必要に応じて下位のタグをいくつか作っていますが、基本的にはこの区分と年月日タグとキーワードの検索で目当てのページを抽出しています。
この分け方はObsidianを使い始めてから思いついた分類ですが、それまでのもっと形式的な分け方よりずっと有効に働いており、自分の感覚に馴染んでいるように感じています。
ポイントになるのは、前回も書きましたがこれらが「自分の問題意識」を軸にしているということです。もう一度分類を並べましょう。
0. 日誌ノート(とりあえず書く場)

  1. 構造ノート(問題意識に基づいて文脈を作る場)
  2. 結論ノート(ある問題に対しての解答を模索する場)
  3. 覚書ノート(問題意識の伴わない情報を置く場)

「自分は何を疑問に思っているのか」に沿って構造ノートを用意し、個別の問題について「自分は何が正解だと思うのか」を考えて結論ノートを作る、という流れを明確にし、そしてそれ以外の情報を「問題意識とは直接関係のない領域」としてまとめること。これが、私にとって頭の中での区分けと一致した自然な捉え方なのだろうと思います。

他の人にも馴染むのか、それとも全く馴染まないのか。それは私にはわかりませんが、とりあえず私はすっきりしたので共有してみました。誰かの参考になれば幸いです。

2021/03/04

【Obsidian】ノートの三分類―構造・結論・覚書①

Obsidianには多種多様な情報を格納していくことになるため、完全な無秩序状態を防ぐとするならノートを分類することが必要になります。


最初のヒントとして、私はこちらの記事を拝読しました。

Zettelkastenで作成するノートということですが、ここではZettelkastenというルール内に限定されたものとしてではなく広く「Obsidianで私が扱っている情報」という括りで考えます。
まずZettelkastenを解説したサイトの「PKM Zettelkasten」では、以下の四種のノートが作成されると説明されています。括弧書きで私の解釈を簡単に書き添えますが、正確な理解のため出典のページをご一読ください。

  1. Fleeting notes(一日を通して作成される一時的なメモ)
  2. Literature notes(仕入れた情報を自分の言葉でまとめたノート)
  3. Permanent notes(アイデアを書き、リンクしていくノート)
  4. Index or Structure notes(ノートを目的に沿って構造化し、文脈を作るノート)

更に、jMatsuzakiさんは実用的な形で分類を増やし、次の七種としています。

  1. Fleeting notes:作業用のメモ
  2. Literature notes:文献ノート
  3. Word notes:単語ノート
  4. Permanent notes:永続的ノート
  5. Minute notes:議事ノート
  6. Review notes:振り返りノート
  7. Index or Structure notes:構造ノート

「議事ノート」や「振り返りノート」について、「Permanent notesの亜種」としながら「特殊なテンプレートを持っているため別種として管理」と解釈されているところが注目すべき点と私は感じました。
さて、これらのことを踏まえて私は以下の三種+一種を大分類として捉えることにしました。
  0. 日誌ノート(とりあえず書く場)
  1. 構造ノート(問題意識に基づいて文脈を作る場)
  2. 結論ノート(ある問題に対しての解答を模索する場)
  3. 覚書ノート(問題意識の伴わない情報を置く場)
これは「PKM Zettelkasten」で示された四種と似た区分ですが、気分が少し違っています。

0. 日誌ノート

日誌ノートは前回の記事【Obsidian】デイリーノートの作成と活用でも触れた「デイリーノート」のことです。一日中開いておくもので、その日のうちに発生した事物の記録や考えなどをひとまず書いておく場所になります。
Obsidianに機能として備わっており、テンプレートも自分で設定でき、日毎のページを作るのはとても簡便です。
このノートが必要なのは、その日に属する情報(やったことや食べたものなど)を書き留めたいからというだけでなく、すぐには行き場を決められない思いつきをとりあえず書き込む場所があった方が絶対に良いからです。何かしらの判断をする前に記録する段階がないと、どこにどう書くべきかを考えているうちに思考はどんどん失われていってしまいます。
この日誌ノートは、意味内容を単位として活用するノートではないため、0番としています。

1. 構造ノート

構造ノートは結論ノートや覚書ノートへのリンクをまとめる場所で、自分の問題意識に基づいて複数のノートを構造化し、文脈を与えるために存在しています。
先に挙げた「PKM Zettelkasten」やjMatsuzakiさんの区分ではStructure notesは最後に置かれていましたが、私は「メタ的な位置づけ」というイメージから最初に配置することにしました。
一般的に作業の手順として、アイデアや事実を含む他のノートが先にあって、その後それらをまとめたものとして構造ノートを作る、という順番を想定されることが多いかもしれません。
ただ、私の場合は構造ノートを「自分の問題意識」の文脈に他のノートをリンクするものとして考えているので、具体的なアイデアや情報を得るより先に問題意識が存在している場合には空っぽの構造ノートが先に生まれることになります。シールを集めるための台紙のようなものです。どんなシールを集めたいかが先に決まっていれば、そのテーマ毎の台紙が先に用意されるのと同じことです。
自分の問題意識とは、例えば「情報管理の基地としてObsidianを活用するには」というような「○○するには」の形で表されるものです。主語は自分自身だけでなく、例えば「世界の人々が寛容になるためには」といったものも含まれます。

2. 結論ノート

結論ノートは、二文字に統一するために「結論ノート」という名前をつけていますが、正確にイメージを表すと「結論を出すことを目指すもののノート」という定義になります。或る仮説やアイデアに対して、それが正しいのかを検証したり、どんな手法があるかを考えたり、実現するための道のりを検討したりする場です。
タイトルは初め「○○したい」または「××すべきは誰か?」などという形でスタートし、思索が進んで結論が見えたら「△△する」または「□□は誰それにやってもらう」といった形に書き換えられることになります。例えば「ObsidianとScrapboxで役割分担させたい」でスタートしたノートが「Scrapboxは知識の集積に使う」という名前でゴールする、といった流れです。そして「情報管理の基地としてObsidianを活用するには」や「Scrapboxをゴミ屋敷にしないためには」などといった構造ノートに収録されることになります。状況が変われば結論が変わることもあります。
結論ノートは複数の構造ノートに配置されることがあり得ますし、また結論ノート同士でリンクを貼って繋がりを作ることもあります。繋がりを作れるところは作りたい、と思いながら結論ノートや構造ノートを繰り返し見返すのが肝要だと考えています。そのようにして有機的に進化や変化を経ながら育っていくのが構造ノート及び結論ノートであると言えるでしょう。

3. 覚書ノート

覚書ノートとは、「○○するには」とか「△△したい」といったベクトルを持たない情報全般です。自分の存在とは無関係にある知識や、議事録・観測結果の類、IDのメモや関数の備忘録など種類は多岐にわたります。
例えば読書メモ。本はもちろん著者の問題意識というものがあって書かれていますが、読者にとっては本の中身は自分の問題意識とは別の次元にある「情報」です。「この人はこう言っている」という事実には私の問題意識は関わっていません。これを構造ノートや結論ノートの中にリンクして繋げることで、自分の問題意識の文脈の中に参考資料として位置づけることになります。
名言・格言の類も同様です。自分が見出した教訓なども覚書ノートに含みます。「AとはBである!」と思いついたとして、それは必ずしも自分が抱える問題意識の解決に結びつく種類のものとは限りません。例えば「『わかりやすい要約』はデマの温床である」などと考えついても、直ちにどこかの文脈に置けるわけではないので、いつか何かのタイミングで使うかもしれないものとして(または、自分のポリシーとして覚えておくためのものとして)、問題意識とは無関係に保管することになります。
また、議事録や振り返りのノートもこの区分に含むものとして扱っています。議事録や振り返りは、その時点でどういう事実があってその後どうすると結論づけたか、という記録として解釈しています。議事録や振り返りはあくまで「○月×日■■mtg議事録」とか「○月▲日□□レビュー」といった切り取り方で作られるノートであって、それを思索のパーツとして扱うことはできません。会議やレビューの中で生まれたアイデアは、別途ページを作って検証すべきでしょうし、そのページ(=結論ノート)には事の経緯として議事録のページをリンクして整理するということになるでしょう。
(議事録と振り返りの位置づけを明確にしようというのはjMatsuzakiさんの記事を見て意識したことで、大変参考になりました。)
なお、0番として別枠に位置づけた日誌ノートも情報の中身の性質としては覚書ノートの一種と言えますが、活用の工程が特殊なので別の区分としています。ただ、結果的に残った日誌ノートはその日の記録であり、覚書ノートのひとつとして取り扱われることになります。

以上、Obsidianに作るノートは大きく分けて「構造ノート」「結論ノート」「覚書ノート」そして「日誌ノート」の三+一種類と捉えていますよというお話でした。
今回はここまでですが、次の記事でこれらの情報を具体的にどういう形で分類して整理しているかを書く予定です。
 

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