NHK総合で2023/11/26放送の『古典芸能への招待』にて野村万作家三代の狂言をやっていた。
前半だけ見たのだけど、万作・裕基による『舟渡聟』が可笑しかった。
調べたところ、大蔵流と和泉流とで展開が違うようだ。和泉流だと船頭=舅で、一言で言ってギャグである(野村家は和泉流)。
聟(むこ)が舅に挨拶に行く途中に渡し船に乗ったら、持参した酒の匂いを嗅ぎつけた船頭が脅してきてがぶがぶ飲まれてしまい、仕方なくほとんど空になってしまった酒樽と共に舅の家に行ったところ、その舅が船頭だったという話。
自分の家を訪ねてきた聟というのがさっき船に乗せて酒を強奪した若い男だと知った舅(野村万作)の「うわやべっ」という感じの逃げ帰り方が可笑しい。そしてトレードマークだった長い髭を妻に「その髭普段から煩わしかったんだよ!」というような台詞と共に剃り落とされ、風貌を変えて聟の前に出るも、結局ばれてしまう。ばれた時の両者の動きが滑稽で笑ってしまった。
ところで野村万作氏は92歳とのこと。すごい。頭使うし動き回るし床を踏み鳴らすし身体に良さそうとは思うけど…(素人の感想)。