Capacitiesに自分で定義しているオブジェクトタイプの話。今回は「自分と関係するモノ」に関わるオブジェクトタイプについて書いていきます。

 自分と関係するモノとは、自分が持っている、観た、読んだ、行った、聴いた、遊んだもの、を指しています。聞いて知ったものではなく自分が実際に体験したものということになります。

 現時点で実際に作っているオブジェクトタイプは以下の9つです。

  • Belongings

  • Book

  • Literary work

  • Universe

  • Place

  • Music

  • Game

  • Broadcast(※前回はProgramと書いていました)

  • Application

 ひとつひとつ触れていきましょう。

 

Belongings

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 「Belongings」は「所有物」です。持っているもの全般がここに入りますが、本などのメディア類は別にオブジェクトタイプを用意しているので除外します。つまり情報を扱う類のものを除いた「使うもの」がこちらのオブジェクトタイプに全部入るということです。

 まだそんなにゴリゴリ使い倒しているわけではないので実際に作っているページは多くはありませんが、これから買ったものはここに記録していく予定です。文房具もパソコンも家具も服も全部このオブジェクトです。ノートや手帳、継続して選択している日用品、常備している嗜好品なども含めます。なんでもかんでも入れることになるのでもちろん分類が必要になりますが、それはコレクションによって行います。

 つまるところ、「家」「生活」の雰囲気をそのまま再現するオブジェクトタイプになっています。モノの種類によってオブジェクトを作ってしまうとすれば、「知ったもの」「欲しいもの」など「まだ自分の生活と関わってはいないもの」を含めてしまう可能性がありますが、そういうものが混ざると自分の生活の様子を反映しないものになっていくので、ここではそういったものは混ざらないようにしています。

 といっても「知ったもの」「欲しいもの」も自分にとって必要な情報です。それは別のカテゴリのオブジェクトタイプを用います。「Item」(複数形は「Catchall」と設定)と名付けていますが、それは別の回で取り上げます。

 

Book/Literary work/Universe

 次は三つまとめて説明します。一言で言うと「読んだもの」の類です。

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 「Book」は文字通り「本」のためのオブジェクトタイプです。Capacitiesに用意されているテンプレートをそのまま使っています。特別な工夫は特にない気がしますが、多少独特かもしれないものを書き出してみると次のような感じです。

  • 読書メモは全部このオブジェクトの本文欄に書く

  • 必要を感じない限り、検索すればわかる情報はわざわざ記述しない

  • Authorプロパティに書いた著者名のうち、覚えておきたい人物のみPersonオブジェクトを用意してリンクにする

  • コレクションでは所在を扱う(所有かKindleか○○図書館か等)

 

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 「Literary work」は文学作品のためのオブジェクトタイプです。例えば夏目漱石の『こころ』についてページを作るとなった時、具体的にいつのどこ出版の本でそれを読んだかはほとんどどうでもいいことです。青空文庫で読む可能性もあります。なので、「本」とは別種のものとして扱っています。

 今のところコレクションは使っていませんが、書かれた時代で分類するのに用いるかもしれません。

 

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 「Universe」はいわゆる「IP」の類を扱うオブジェクトタイプです。(記事投稿時点では「Fictional universe」と書いていましたが、FictionalじゃないUniverseを扱うことはないので単にUniverseとしました。)

 漫画やアニメやライトノベルやソーシャルゲームなどの世界観単位でページを作ります。ゲームについては一部Gameオブジェクトと重なる場合がありますが、世界観の話と実際にプレイしたゲームタイトルとしての情報は別なので、重複する部分があっても特に気にはなりません。

 コレクションでは「漫画」「ライトノベル」などメディアを分類しています。大規模に展開しているIPについては全部のコレクションに含まれることもあります。

 なお、漫画とライトノベルについてはBookオブジェクトでは基本的に扱いません。書誌情報の類も(必要があれば)全部Universeオブジェクト内に書きます。

 

Place

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 「Place」は行った場所のためのオブジェクトタイプです。よく行くコンビニから観光名所まで、場所ならなんでもここに入ります。コレクションは場所の種類の分類に使います。

 自分が撮った写真や調べ物をして得た情報など、その場所に関わることは全部このオブジェクト内に集めます。

 なおまだ行ったことのない場所については、Belongingsの項で書いたようにItemオブジェクトで扱います。「今から行こうと思っている場所」もまだ行っていないならItemオブジェクトです。実際に行った時点でオブジェクトタイプをPlaceオブジェクトに変換することになります。

 

Music

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 「Music」はその通り音楽のためのオブジェクトタイプです。クラシック音楽もJ-POPも民謡もVocaloid曲も映画音楽も全部ここです。曲単位のページとアルバムのページが混在しています。粒度が統一されていないわけですが、「要するに好きな音楽はこの辺」というのがわかればいいことなので気にしません。

 コレクションは音楽の種類の分類に使います。ですが、Capacities上で音楽を聞くわけではないので分類はしてもしなくてもいい程度のものです。

 なおプロパティはリリース年のみで、テンプレートで歌唱、作詞、作曲が誰かを記録するテーブルを作れるようにしています。必要があればPersonオブジェクトを用意してリンクにします。

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 あとはアーティストがYouTubeでMVを公開するなどしていたらそれを埋め込みます。リンクを貼ってEmbedを指定すれば自動で埋め込んでくれるので簡単です。

 ちなみに、さすがに「聞いた曲」を全部捕捉するのは無理がありますしそうする必要もないので、自分の人生や感性に影響を与えたと感じるものだけがページ化されてここに集まることになります。

 

Game

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 「Game」はプレイしたゲームタイトルを扱うオブジェクトタイプです。

 コレクションはハードの種類の分類に使います。複数のハードで発売されているタイトルについては、自分が実際にやったハードのコレクションに入れます。

 基本的には子どもの頃の思い出振り返り用ですが、今やっているスマホゲームなども扱います。プレイログや攻略情報もこのオブジェクト内にメモします。RPGだけではなくちょっとしたペンシルパズルのアプリなども含みます。

 また、最近は「自分自身はプレイしていないがYouTuberの実況で見たゲーム」というのもあります。長時間の実況を通しで見たものなどは自分がプレイしたような気になっているので、一緒に扱って「実況視聴」コレクションに入れます。この場合、そのゲームがどのハードで展開されていようと自分には関係ないので、ハードのコレクションには入れません。

 

Broadcast

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 「Broadcast」はテレビ番組、ラジオ番組、Podcastといったものを扱うオブジェクトタイプです。

 シリーズのタイトルのページ(例えば「ダーウィンが来た!」など)と、個別の回のページが混在しています。シリーズのページ内にトグルを使って各回の内容を書くこともあります。後から統合することもありますし適当です。ちょうどいい粒度をまだ探っている段階です。

 ちなみに映画もここに含みます。あまり映画に興味がないので地上波の放送で見るパターンが多いのと、自分の中で2時間ドラマなどと区別されないからです。要するに「見聞きするもの」をまとめて扱っています。

 あとこの記事を書きながら思いついて追加したのがYouTubeのチャンネルです。芸能人やVtuberのような「人」が主体のチャンネルは別ですが、あるテーマの動画配信を継続しているようなチャンネルはPodcastと同様にここで扱うとスッキリする気がします(これまでは扱う場所を見いだせていませんでした)。そう思い至ってみると至極当然のことに思えてきました。

 

Application

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 「Application」はゲーム以外のスマホアプリやPCのソフトウェアを扱うオブジェクトタイプです。たとえば「Capacities」「Dynalist」「Evernote」というようなページはここに作られます。自作のアプリケーションも含みます。

 コレクションは「Windows」「Webアプリケーション」「Android」「自作」といった分類に使います。

 以前はScrapbox(現Cosence)でアプリケーションの情報を扱っていましたが、Scrapboxでは1ページが長大になることに違和感を覚えるため「Scrapboxで○○をする」みたいなページを作ることがよくありました。しかしCapacitiesではトグルで畳むことができるのでたくさん書いても畳んでしまえば気になりません。なのでそのアプリケーションに関わることは全部そのページ内に書いてしまいます。

 例えば「Capacities」ページにはオブジェクトタイプを新たに設けるかどうかの検討などを大量に書き込んでいます。適宜日付のリンクを付けておけばその日のDaily Noteの下部にバックリンクとして表示されるので、その日はそれについて考えていたのだということもわかります。また、Capacitiesに関する記事を読んだ時もその内容を「Capacities」ページ内にコピペします。記事単位のページは作りません。

 アプリケーションに関わることは基本的に全てそのページ内で完結するので、「Capacities」タグを作るというようなこともありません。

 なお、これも自分が実際に使ったものに限るので、話には聞いたけどまだ使ったことはないようなアプリケーションはItemオブジェクトで扱います。

 

 このような感じです。ちなみにUniverseオブジェクトを除いて色をGreenに統一しています。

 Capacitiesを使うようになって強く意識し始めたのが「自分と直接関わっているか、そうではないか」ということです。そのステータスは変化する可能性があるわけですが、オブジェクトタイプを後から変えられることによって、関わる前はItemオブジェクト、関わりができたら専用オブジェクト、というふうに簡単に切り替えることができます。

 また、そのように適宜切り替えて使うことを前提としているので、いずれのオブジェクトタイプでもプロパティの機能はあまり使いません。データとして自分に必要かどうかが重要で、そのモノがそういう属性を持っているからというだけでプロパティを使うことは避けています。

 

 私は関心がメディアに偏っているので具体的なモノの類は一緒くたにしていますが、もちろんこだわりがあるならそれぞれ専用のオブジェクトタイプを設けた方が自然でしょう。

 私は「コレクションで分類したい粒度」を目安にしています。例えば服も、私は上か下か外套か、くらいの区別で事足りるので服オブジェクトを作る必要は感じませんが(そもそも全ての衣類をCapacitiesに記録するわけでもありません)、関心が強いならば専用のオブジェクトタイプを用意して細かくコレクションを作ったほうがその人の生活に合っているはずです。

 食に関心があれば料理オブジェクトや飲食店オブジェクトを作りたくなるでしょう。ラーメンオブジェクトやコーヒーオブジェクトもあり得ます。

 関心が強ければ「分かれていて然るべき」と感じる分類が細かくなっていくわけなので、その「然るべき」粒度がコレクションとマッチするようにオブジェクトタイプを用意すれば使っていて自然だろうと思います。

 

 Capacitiesのオブジェクトタイプを考える上で重要なのは、「分けて扱える」と同時に「混ぜて扱える」ことだと思っています。線引きを決めるのは自分の主観です。そのモノが客観的に見てどういう属性を持っていようが、それが自分にとって重要でなければその属性で分ける必要はないわけです。記述する必要すらないかもしれません。逆に他の人が普通混ぜて扱うようなところにはっきり線を引いてもよいのです。

 

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