Capacitiesに自分で定義しているオブジェクトタイプの話。今回は去年12月(Capacitiesのマイオブジェクト定点観測(2024/12))までの定義から変更した点について書きます。
前回までの定義
- 時間系
- Yearly Note
- セルフマネジメント系
- Map(リストなど俯瞰のためのページ群)
- Project
- Doing(自分の基本的な行動)
- 自分の体験と関係するもの系
- Belongings(所有物)
- Book
- Literary work(文学作品)
- Universe(いわゆるIP)
- Place
- Music
- Game
- Broadcast(テレビ・ラジオ等の番組)
- Application
- 知識系
- Item(複数形は「Catchall」と設定)
- Dictionary
- Phrase
- Definition
- 図鑑
- Quote
- Person(実在の人物)
- Character(非実在の人物・キャラクター)
- 思索系
- Code(プログラミング関連)
かなり大規模に変更しました。存在していたページの半分以上(おそらく数百件)をDynalistその他に移動しています。また、いくつかのオブジェクトタイプを新しく設置しました。
新設オブジェクトタイプ
新しくつくったのは以下の四つです。
- Containerオブジェクト
- Weekly Noteオブジェクト
- Eventオブジェクト
- Interestオブジェクト
Containerオブジェクトはこの中で最も重要なオブジェクトタイプです。詳しくは別途書こうと思っていますが、一言で言うと「情報の置き場所」自体について把握・検討するためのオブジェクトです。Capacitiesの各オブジェクトタイプ、Dynalistのファイルやフォルダ、ObsidianのVault、Cosenseのプロジェクトなどについてそれぞれページを作っています。
Weekly Noteオブジェクトは文字通り週単位のページです。他のオブジェクトタイプでは管理の複雑化を避けるためプロパティはあまり活用していないのですが、Weekly Noteだけはプロパティの方がメインになっており、テーブルビューで俯瞰できるようにしています。これについても別に書く予定でいます。
Eventオブジェクトは、自分が参加したもの、参加する可能性が現実的にあるもののオブジェクトです。例えば「○○花火大会」とか「△△旅行」とか、あるいは「衆議院議員選挙」なんかもこれに入ります。そういう行事やイベント、出来事の類はページにしてDaily Noteからリンクを貼りたくなるのですが、これがどういう種類の情報なのかと考えた時に「自分が関わる(可能性のある)イベント」としてまとめようと思いました。
Interestオブジェクトは、日常的に関心を向けていて「あれについて」と指し示したい事物を扱うオブジェクトタイプです。例えば特別好きなグループなどがあればそれがこのオブジェクトになります。ラジオ番組やPodcastなどもここに入ります。形式的なオブジェクトタイプを用意する必要がないものをまとめているような形です。
Dynalistに移動した背景
前回の記事(ノードリンクを活用し全てのノードに意味のあるアウトラインを作っていく)で書きましたが、最近Dynalistのノードリンクを積極的に活用するようになり、Dynalistでもある程度ネットワーク的に情報管理する形になりました。他にもいくつかDynalistに関する意識の変化がありますが、それらに伴い、情報の種類は意識しつつもオブジェクトとして扱うまではしなくてもいいというようなものはDynalistで扱うことにしました。
Capacitiesでオブジェクトをさまざま用意して情報を扱おうとするのは、全部をひとつのツールでまとめて管理しながら、同時にその中で棲み分けをしたいからです。「あの本の情報」と思ったときには「本」の情報群の中から探すのが直感的で違和感がありません。
Dynalistにはファイルという概念があります。ファイルは好きなだけ作ることができ、全てのファイルのノードを横断して検索したりリンクを貼ったりすることが可能です。情報の種類ごとにファイルを分ければ、Dynalistというひとつのツールの中にありながら、ファイル単位で棲み分けられるということになります。ということで単に「棲み分けたい」という理由で作っていたオブジェクトについては、Dynalistでも似たような感覚で扱えるとわかったので移してしまいました。
ただし、思い切って移動できたのにはDynalist上にある全てのデータをAPIを通して如何ようにも利用・加工できるという前提があります。ちなみにCapacitiesからDynalistへの引越作業は、特定のフォルダ内のmdファイルをまとめてOPMLに変換するプログラムを自分で用意して、CapacitiesのエクスポートデータをOPMLにしてDynalist上でインポートする形を取っています。
Capacitiesの使い方を洗練させる
多くのデータをわざわざDynalistに移動したのは、Dynalistの自由度が自分の中で上がったことでDynalistが担える役割が広がり、Capacitiesの役割を明確にして使用感を洗練させようと思ったことによります。
私がCapacitiesでしたいことは「自分の人生に直接関わっていることの把握と管理」です。これは最初のうちから言っていることで、これまでもCapacitiesの使い方について迷走していたというわけではありません。ただ、Capacitiesというツールの仕組みを利用しようと思った領域が他にもあったので、「自分の人生に直接関わっていること」に限定した使い方ではなく、その分だけ使用感がぼやけていたところがありました。
なので、原則として「自分の人生に直接関わっていることの把握と管理」だけのためにCapacitiesを使うことにしてノイズを減らすことを試みているところです。
Capacitiesから取り除いたのは「知ったこと」の類です。自分の興味が反映されてはいますが、自分の日々の行動には影響していない情報なので、それらはばっさり除去することにしました。判断基準は「Daily Noteにリンクを貼ることがあるかどうか」です。
各オブジェクトタイプの移動先
削除したオブジェクトタイプの内容の移動先はこうなっています。
- Dynalist
- フィロソフィー・アウトライン
- Book
- Person(直接関わる人以外の人物)
- Phrase
- Quote
- 豆論文
- グローバル・アウトライン
- Item
- Dictionary
- Definition
- Code
- Collectionフォルダ
- Music
- フィロソフィー・アウトライン
- Cosense
- Universe(いわゆるIP)
- Character
非実在の虚構の情報であるUniverseとCharacterについてはフィクション専用のプロジェクトをCosenseに作ってまとめました。ツール自体を分けることで現実世界の情報と虚構の情報が混在することがないようにしました。
Dynalistに移動するにあたっては、先月記事にも書いた四つのエッセンシャル・アウトラインや四つのエリアのフレームが重要な役目を担っています。どういう種類の情報がどういう構造のもとにあるべきかを既に考えていたので、ファイルやアウトラインをどのようにするかに迷うことはあまりありませんでした。
この中でも思い切ったことをしたと思うのがBookオブジェクトとPersonオブジェクト(一部除き)の移動です。本の管理というのはCapacitiesを使い始めて真っ先にやることのひとつのような気がしますが、それをやめてしまうことにしました。本と人物周りについてはかなり熟考を重ねて現時点で納得できるやり方を見出したので変更を決めました。
そのうちContainerオブジェクトとWeekly Noteオブジェクトの話と本・人物・引用周りの整理の話をそれぞれ書くと思います。
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