こちらの投稿について。

日頃書くというほどのことをしているわけではありませんが、考えてみるといくらか変遷を辿っているなと思ったので言葉にしてみようかと思います。

最終的にWordやPDFで出す必要があるものは最初からWordを使うことが多いですが、レイアウトを気にする必要がないものは私も基本的には普通のテキストエディタ的なものを使うことが多いです。

 

フリーウェア時代

最初の頃は見出しと本文がある形式のアウトラインプロセッサを使っていました。階層付きテキストでエクスポートできるタイプのものです。NanaTree(後継はNanaTerryとかVerticalEditorとか、Windowsで使えるフリーウェアを色々試していました。

階層付きテキスト形式に不満はありませんでしたが、しかし「ひとつのtxtファイルに全部入れるか、内容ごとにファイルを分けるか」という迷走がしばらくありました。書きやすさの具合そのものより情報の保存をどうするかという理由によって、ファイル単位で管理するCatMemoNoteなどに拠点を移したり階層付きテキストに戻したりを繰り返していたような気がします。

Evernoteが登場してからはEvernoteで書くことも時々ありましたが、txtファイルに書くことの方が多かったと思います。

やがてMeryというテキストエディタに出会い、それ以降はtxtファイルの編集はMeryでやっています。時折他に良いテキストエディタがないか調べてインストールしましたが、結局はMeryに落ち着いています。機能の良さというよりは雰囲気が気に入って使っています(機能も良いです)

txtファイルで何かを書く時は、本文のファイルにアウトラインのメモなども書いてしまっていました。上の方にメモを書いて、ダッシュかハイフンか罫線か何かで線を引いて仕切り、その下に本文を書く。メモ部分は本文化したらその都度消してしまい、最終的には本文だけがそこに残る状態だったと思います。

この頃は総じて、「文字数が表示されている」ということに強くこだわっていました。あとは手を付けているテキストに対して意識を向け続けるためにタブ切り替え型のツールを使うことが多かったです。なおzenモード的なものはなぜか肌に合わず、いつも色々表示された状態で書いていました。

デバイスについては、小説はスマホで書くことがよくありましたが、小説でない文章は必ずPCで書いていたと思います。

 

クラウドサービス時代

やがて種々の有名アウトライナーやScrapbox、その他の情報管理サービスが登場すると、それらを併用またはそこに最後まで書いてしまうということが多くなっていきました。

Dynalistにネタのメモとアウトライン作りまでして本文はtxtファイルに書いていた時期、Scrapboxにメモとアウトラインを書いて更に本文まで書いていた時期、Dynalistに戻って今度はDynalist上で本文まで書いていた時期。他にも試したことがあったかもしれません。様々うろうろしていました。

文字数表示へのこだわりはちょっと大人しくなりましたが、ScrapboxにはUserScriptで文字数カウントを表示していました(最初は見える文字数カウンター - Scrapboxとあそぶ、今はstatus barに文字カウントを表示する(event版) - 橋本商会)。

 

自作ツール時代

そして去年は自分でツールを色々作り、書き物用のモードがあるものや書き物専用のものもいくつか開発しました。(たとえばこれ)

複数作りましたが、共通して搭載したのが「上半分にアウトライナー、下半分にテキストエリア」のレイアウトでした。ひとつの記事管理データにアウトラインデータと本文データが合わせて入っていて上下に展開される、みたいなイメージです。

上下が反対のこともありましたが、ともかくアウトラインと本文が並んで常時表示されていることが私にとって重要なのだろうということに気がつきました。単に上下にあるのではなく、それぞれエリアがあって別々にスクロールできる形です。

ただテキストエリアが下半分だけだと俯瞰するには狭いので、確認用に広く表示して読めるモードも搭載しました。書く画面と読む画面がある、という感じです。

なお自作ツールではツール単位でjsonファイルを作ってデータを全部そこに入れており、一応そのファイルをGitで追跡してはいますが、jsonファイルに関してはGitの履歴を見返したことは今のところありません。

 

そして

ここ最近のことですが、ちょっと大きめのシリーズを計画するにあたってノートテイキングアプリDIY体験記というシリーズをブログに投稿し始めました)、記事単位で管理するのは不都合のためDynalistに拠点を移しました。所謂プロセス型アウトライナーが相応しく感じたのです。(プロセス型アウトライナーについては【基礎講座3】プロセス型アウトライナー|Tak. (Word Piece)|noteなどご参照ください。)

本の執筆というのではないのでかっちりやる必要はなく、Dynalist上で本文まで書いてしまっています。なお、これまでトンネルChannelへの投稿は上述の自作ツールで書いていましたが、Dynalistを見ている時間の方が増えたのでこの記事もDynalistで書いています。

字数がわからないのは若干不便ですが、前ほどはこだわらなくなっていること、いい加減「これくらいなら大体何字」というのがわかってきたことで、別にわざわざ専用エディタで書かなくてもいいかなと思っています。

WorkflowyでもLogseqでもなくDynalistを使っている理由は、単にずっと使っていて愛着があり、勝手もわかっているからです。CSSも結構頑張って自分好みにしており(ブラウザの拡張機能で上書きしている状態です)、他のツールに移る動機が生まれにくくなっています。

Dynalistでは上下にビューを分けるということは当然できないので、そこが自作ツールからはダウングレードした状態で難点ではあります。でも規模の大きい連載用のツールを自分で作るとかするよりはDynalistを使ったほうが柔軟で挙動も安心なので、とりあえずDynalistでやることにしました。

ちなみにVSCodeはプログラミング専用のものとして使っています。VSCodeを開いたらコードを書くというパブロフの犬になっているので、文章を書くスイッチが入らないのです。

 

もしも本を書くとしたら

もし本の執筆をするとすれば、単位ごとにtxtファイルを分けてGit管理すると思うので、その場合には「VSCodeは執筆にも使うもの」という認識を自分にインストールしてVSCodeでやるんじゃないかなと思います。

執筆補助として藤井太洋氏の拡張機能novel-writerを利用するかもしれませんし(小説でも、そうでなくても)、もしかしたら自分で頑張ってコードを書いて必要な拡張機能を作るかもしれません。もっとシンプルにmdファイルに手動で情報を更新するなどしながらどうにかするかもしれません。

あるいは、基本はMeryで書いてVSCodeではGit操作と補助的な編集作業をするだけになるかもしれません。いずれにしても、多分今現在のやり方とは全然違うことになるのだろうと想像しています。

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