先日こちらの番組をたまたま見た。
親の心情も考慮しつつ確実に片付けを進めるために、具体的にどうしたらいいかが様々説明されていてよかった。
それはそうと一番印象的だったのは、片付けそのものの話ではなく「棺桶ボックス」なる工夫。アドバイザーの石阪京子さんによれば、自身が旅立つ時のために用意している小さな箱で、一緒に棺の中に入れてほしいものが中に収められている。番組中で実際の棺桶ボックスを公開していたが、お子さんからの手紙がたくさん入っていた。
これは複数の意味で良い工夫だなと思った。まず遺族が困らない。大事にしていたものが残っていると、それが他の家族にとって何も意味がないとしても、大事だったとわかっていて処分するのはなかなかに辛い。
次に、「ごみ」として処分する羽目にならない。こんまりが勧めているように綺麗な袋などに丁寧に入れて出すのは自分を納得させる一つの効果的な方法だが、回収された後にはやはりごみとしてまとめて盛大にかき混ぜられることになるわけで、できるなら「ごみ」以外の手段でどうにかしたいということもある。その場合寺社に頼んでお焚き上げというのが一般的だろうが、火葬の段階で一緒に葬るべきものが明確なら周りも色々と楽だろう。
そして最後に、本人が大事なものを大事だと実感するタイミングができる。これがかなり重要だと感じた。目に入れば「あ~懐かしい~」とか言うかもしれないが視界にカットインしてこない限り思い出しもしない、というのでは大事にしていることにならないだろう。あの世に持って行きたいほど大切なのはこれら、というのを自分で考える機会を作るのは自分の人生に納得感を持つ意味でも大事だろうと思う。
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