前回までの記事はこちら。
今回はインデックスの話をします。一番最初の記事でも少し触れましたが、インデックスというものをどう解釈するのかについてより詳しく書いていきます。
また、この先の内容には関わりませんが一応の前提として、私のインデックスは「見開き単位でノートを作ることにしたので先頭1ページが空いているから」という理由によって発生しています。インデックスの効能というのは色々ありますが(そしてそれを今から書きますが)、それでもその程度の軽さで存在しているものだということはちょっと留意しておいてください。
実例と恒例のパターン
最初の記事にも貼った実例をもう一度掲載します。
ちなみにこれは右下に「8」とあるように、今使っているノートの見開き8番目のページに書いて作ったサンプルです。前後の見開きは全然関係ない内容になっています。こういうものが唐突に挟まっていても構わないのがじゆうちょうノート術です。
さて、書き方の恒例パターンをまとめておきます。(あくまで恒例のパターンであり、「決まりごと」ではありません。)
最初の1ページ目に書く(1ページ目のみ使う)
左側上部に「INDEX」と書き、右側上部にノートの使用期間を書く
左端に見開き番号を書く
左半分に左ページの内容、右半分に右ページの内容を書く
続きなら矢印(→/↓)を書く
内容の頭には四角囲みで漢字一字の分類を書く
生:生活に関すること、ライフログなど
知:知ったこと、調べたこと
思:思考したこと
読:読書ノート
など(適宜作る)
必要に応じて分類の四角内または内容部分をマーカー等で彩色する
書き入れるものとしてはこのようになっていますが、重要なのは書く内容より書くスタンスの方だと私は考えています。
書き入れるタイミング
私はインデックスへの記入は少なくとも見開きの10番目くらいまで進んでからにしています。ノートが1ページ進むごとに几帳面にインデックスを更新する、というのは、そうしても構わないのですが(使い方は自由なのです)、私の場合はそれがプラスに働かないのでやらないようにしています。
というのは、そのような几帳面さを発揮してしまうとノート全体を雑に使うのが難しくなってくるからです。囚われが酷い場合には「インデックスを作るに相応しいページにしよう」という発想も生まれかねません。
子どもの頃に「じゆうちょう」を使っていた時、インデックスを作ろうとしたり「相応しいページ」を考えたりした人はあまりいないと思います。自分で自分の自由を奪わないように、「こうしたら良さそう」という一見ポジティブなアイデアにも慎重になることが肝要です。
なお、私は規範性が自分にとって邪魔になりがちなので避けていますが、むしろそうした方が捗るという人は構わずそのようにしてください。判断基準はあくまで自分が自由でいられるかどうかです。
書き入れる文言
インデックスを見ただけでたちどころに内容を全部思い出せるように的確な文言をスパッとビシッと書いてやろう、というふうには思わなくていいです。おそらくどう頑張ってもそれは無理なのです。
インデックス作りに囚われないために重要な大前提がひとつあります。それは「インデックスとにらめっこして内容を思い出すよりパラパラめくった方が早い」ということです。ノートがよっぽど大量でなければ、インデックスはなくてもどうにかなるでしょう。
インデックスという小さい欄では「何をどのように書いたか」を示すのは困難です。でも「何について書いたか」は表示することができます。例えば「○○という本について」とか「正規表現について」といったようなことです。考え事なら「ノートの書き方について」というような感じです。
そのページで何をどう考えたかまで要約しようとしても、おそらく時間が経ってしまえば結局わけがわからなくなってしまいます。前後の流れが肝心なこともあるでしょう。なのでインデックスは適当なくらいで良いと思います。
経験上、後からノートを探す際に必要な情報は「何について」の部分です。例えば読書ノートを探しているならば、その書名が書いてあることが唯一必要なことです。インデックスはなくてもどうにかなると書きましたが、インデックスに書いてあればもちろん探しものは格段に早く済むでしょう。
インデックスを作るのは何のため?
今述べたように、インデックスがあれば後から記述を探しやすくなるという利点はもちろんあります。ないよりはあった方が便利です。
ただし、実際どの程度活きるものなのかはちょっと考えてみた方がいいかもしれません。例えばこういう自問をしてみます。
そんなに探しものをするのか
それは一瞬でズバッと探し当てたいものなのか
付箋をつければいいのではないか
デジタル化した方が早いのではないか
インデックスはないよりあった方が便利なのは事実としても、どれほど几帳面にやるべきかはノートの使い方の実情によって変わってきます。もしも「後のことを考えて」インデックスを作ろうとしているのであれば、これまでの経験上何があってほしかったのか自分に問うてみるのが有効性を高めるポイントになると思います。
インデックスを作る理由は「後から探しやすくするため」だけとは限りません。まず「気分が良い」ということがあり得るでしょう。役に立つかどうかはさておき一覧を作るのは気持ちが良いのだと思うのなら、それだけでインデックスを作る理由として十分です。
振り返りとしてのインデックス作り
私にとってインデックス作りの理由はもうひとつあります。それは「振り返り」です。振り返りと言っても反省するという意味ではありません。もっと単純に、最近の自分は何をしているのかを把握するということです。
上の方で書いたように私はある程度ノートを書き進んでからインデックスを作りますが、その理由は規範性への囚われ回避に加え、ちょうどいいタイミングで振り返りの機会を設けるためです。
インデックスを作る時、そのページに紐付ける文字列を考える必要があります。これを「タイトル」と呼んでしまうとちょっと適当でないので、あくまで「ページに紐付ける文字列」としておきます(タイトルっぽくなくてもよいのです)。
で、どんな文字列にするかを考えるには、そのページの内容がどのようなものでどんな意味を持っているかを確かめる必要があるでしょう。頑張って要約的な言葉をひねり出そうとはしなくていいのですが(前々項で書いたようにその努力は意味をなさない可能性があります)、これはつまり何についてのノートかというのがわかるとインデックスとして有効な文字列を作りやすくなります。そしてその過程で、自分は何のために何を考えてきたのかを思い出すことになります。
几帳面に1ページ進むごとにインデックスを更新していくと、振り返りの機会は別に設けることになります。そして振り返りの際に何をするのかが曖昧では、「やった感」がいまいち生まれないので私はやる気が起きません。ただ漫然とノートをめくって見直しても脳が刺激されませんが、振り返りを通じて改めて何かを書くというのもちょっと大変です。その点、「インデックスを作る」という作業が振り返りを兼ねていれば、インデックスを作った時点で必然的に振り返りが完了しているので流れとして自然になります。
まとめ
インデックスは「作らなければならないもの」ではなく、なきゃないでもまあそんなに困ることにはなりません。
あった方が後々便利なことは確かで、どうせなら作る過程を活かして振り返りをすると、自分がノートとともに何を考えているところなのかが整理されて頭がクリアになるかもしれません。
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