芝生にセマダラコガネが飛び回る季節になった。1センチ前後の小さい甲虫で、前翅におしゃれなまだら模様がある。触覚が扇形に開くタイプで顔には愛嬌がある。
ふつうに見られるコガネムシの仲間の内では一番くらいかわいいと思っているけど、場合によってはとんでもない害虫になってしまうのが悲しいところ。日本国内ではまあそんなに深刻な害を被るケースは多くないようだが、海外に渡ってそこここで大惨事を発生させているらしい。マメコガネもそう。
芝が生えている地面に穴を掘ると、セマダラコガネの幼虫がよく見つかる。いかにもコガネムシという格好の小さい幼虫だ。これが大量発生してしまうと芝が枯れるということだが、余程の大発生でなければ普通は芝の強さの方が勝つものと思う。
芝の上の低いところをぶーんと飛んでいて、スズメがそれを食べようとしているのを見た。実際食べてしまうこともあるだろう。誰も食べなければ爆発的に増えてしまうのかもしれない。
どうも人間には都合が悪い昆虫だが、でもやっぱりかわいいと思う。