全然詳しく知らないのだけれど、ちょこちょこ聞き知ったことからひとつの理想像だなと思っている人。全然詳しく知らないけど。
もう何年前になるのか、NHKラジオ第1でやっていた「すっぴん!」という番組内で、みうらじゅん氏がゲストのインタビュー回があった。聞き手は藤井彩子アナウンサーと、確か故・宮沢章夫氏だったかと思う。(宮沢章夫氏の訃報はかなりショックだった。もう一年以上になるのか。)
そのインタビューの中で、自分は飽きっぽいのだという話になり、みうらじゅん氏は「なんならこの会話も飽きてますからね」的なこと(文言は曖昧)を言い放った。藤井アナはちょっと動揺していたと思うけど、私は大いにウケて笑ってしまった。わかる。とてもわかる。
別にインタビューが退屈なものだったというわけではなく(なにしろ藤井アナはとっても仕切りが上手いし、宮沢氏は素面で酔ってるような愉快なおじさんである)、みうらじゅん氏としても聞き手二人にけちを付けるつもりで言ったわけではないはずだ。自分の性質として、そうやって尺を取ってゆっくりひとつの話をしていくというのが飽きるということだろう。その「飽き」は相手に依存しているわけではないから面と向かってあっさり言ったんじゃないかと思う。
私も人と話していて「あ~飽きた~~~」と思うことがある。別に相手のことが嫌いとか話の内容がくだらないとかではなく、双方が情報を十分に出して、「今ここに劇的な変調は訪れないな」みたいな感じが察せられるとそこで飽きるのだ。後はもう惰性になってしまうし、惰性の会話はちょっとストレスになる。この時のみうらじゅん氏の場合も、多分、インタビューに答えるというのは自分の情報をただただ出していくだけなので「飽きた」が発生するのだろう。
もちろんと言うかなんというか、みうらじゅんのスクラップブックにも大きな憧れがある。すごいと思う。やっぱり本当に好きなことを、好きだーっ!という熱意でやるからできることだろう。
エロスクラップとか、当然中身を見たことはないけども、そういうものをそうやってきちんと集めて残せるってすごいことですよ。自分の「好き」に正直であることの迫力。あと仏像のスクラップについてはストレートに迫力がすごい。
今だと画像をデジタルで保存できるけど、どれだけ集めてもいまいちスクラップブック感はない。コラージュ画像を作ろうとしたこともあるけども、なんかこう、違うんだよなあ~。なんか違う。やっぱり紙を切り貼りするところがいいのだと思う。はさみで切って、糊で貼る。これが良い。
とはいえデジタルでゲットした画像をわざわざ印刷するのもなんなので、デジタルはデジタルでいい感じにコレクションできる方法をずっと考えている。
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